梅毒は治る?治療方法と感染歴はバレるのか徹底解説

赤松 敬之(あかまつ たかゆき)

「梅毒に感染したら治るの?」
「過去に感染したことは検査でわかる?」
性感染症のひとつである梅毒にかかったことがある人や、不安を抱えている人が気になる疑問です。

梅毒は早期に治療を開始すれば完治可能ですが、放置すると全身に広がり、命に関わる合併症を引き起こす危険性があります。

この記事では、梅毒の治療方法、症状の進行段階、そして「感染歴はバレるのか」という点について詳しく解説します。

梅毒は早期治療で治る

梅毒は、医療機関で適切な治療を受けることで完治できます。

  • 治療薬:ペニシリン系の抗菌薬
  • 治療期間:2〜12週間(症状や進行度により異なる)

早期に治療すれば比較的短期間で治癒できますが、治療が遅れると症状が悪化し、日常生活に大きな支障をきたすこともあります。

梅毒の治療と治癒確認(治癒検査)

梅毒の治療では「必ず治癒検査を受ける」ことが重要です。

  1. RPR検査(RPR抗体定量検査):現在の感染活動性を評価
  2. 薬を内服後、1〜2か月ごとに再検査し数値を確認
  3. 治癒判定には原則6か月以上の経過観察が必要

数値の下がり方は個人差があるため、医師のフォローのもとで継続的に検査を受ける必要があります。

梅毒の感染経路と進行段階

梅毒は梅毒トレポネーマという細菌に感染することで発症します。
感染経路は膣性交・肛門性交・オーラルセックスなど。
母体が感染している場合は母子感染による早産・死産・先天異常のリスクもあります。

梅毒は4つの進行段階に分かれます。

梅毒について

第1期(感染後約3週間〜)

  • 初期硬結と呼ばれる小さなしこりが感染部位に出現
  • 痛みはほとんどなく、自然に消えるため気づかれにくい

第2期(感染後約3か月〜)

  • 手のひらや足裏にバラ疹(ピンク色の発疹)が出現
  • かゆみ・痛みはなく自然に消えるが、体内には菌が潜伏

第3期(感染後3年〜)

  • ゴム腫と呼ばれる腫瘍が皮膚・筋肉・骨・内臓に発生

第4期(感染後10年以上〜)

  • 神経や臓器が侵され、脳梗塞・神経障害・心不全など命に関わる状態に

無症状でも進行するため、早期の検査と治療が不可欠です。

梅毒は治っても「感染歴」が検査でわかる?

梅毒の梅毒の抗体検査には2種類あります。

  • TP抗体検査:過去に梅毒に感染したかどうかがわかる(治癒後も陽性のまま残る)
  • RPR検査:現在の感染活動性を示す。治癒すれば数値が低下または陰性化する

つまり、梅毒は治っても「過去に感染したこと」は抗体検査でわかるということです。

ただし、検査結果は医療機関での診断に使われるもので、外部に流出することはありません。

まとめ

  • 梅毒は早期に治療すればペニシリン系抗菌薬で完治可能
  • 治療後も6か月程度の経過観察と定期的なRPR検査が必要
  • 感染経路は性交渉・母子感染などで、症状は4期にわたり進行
  • 治ってもTP抗体検査で過去の感染歴は残る
  • 放置すると全身合併症や母子感染につながるため、早期発見・治療が大切

梅毒は「治らない病気」ではありません。
不安を感じたら早めに医療機関で検査を受け、医師の指導のもとで適切な治療を続けましょう。

少しでも違和感を感じたら、
一度検査を受けてみませんか?
西梅田シティクリニックで受診をしよう。

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監修医師紹介
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
医療法人 星敬会 理事長
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