免疫力低下で性病リスク増?性感染症を防ぐための生活習慣と対策

赤松 敬之(あかまつ たかゆき)

「体調が悪いとき、性感染症にかかりやすくなる?」
性行為のあとに体調不良を感じ、そんな不安を抱いた方もいるのではないでしょうか。

実は、免疫力と性感染症(性病)の感染リスクには深い関係があります。免疫力が低下すると体を守る力が弱まり、感染しやすくなるだけでなく、体内に潜んでいたウイルスや菌が再び活性化することもあります。

本記事では、免疫力と性感染症の関係、日常生活で免疫力を維持する方法、そして性感染症を防ぐための具体的な予防法について解説します。

免疫力は病原体から体を守るバリア

免疫力とは、体内に侵入したウイルスや細菌から体を守る働きのことです。

  • 咳やくしゃみも免疫反応の一つ
  • ストレス・睡眠不足・栄養不良などで免疫は低下
  • 季節の変わり目や疲労がたまったときも注意が必要

風邪やインフルエンザにかかりやすいときは、性感染症にもかかりやすい状態といえます。

免疫力低下が性感染症に与える影響

免疫力が低下すると、性感染症の病原体が侵入しやすくなるだけでなく、潜伏していた菌やウイルスが再活性化することがあります。

  • 性器ヘルペス:一度感染すると体内に潜伏し、免疫力が下がると再発
  • カンジダ症:腟内に常在するカンジダ菌が免疫低下で増殖し発症
  • HIV感染症:免疫を直接破壊するため、あらゆる感染症のリスクを高める

健康なときには防げる感染も、免疫が落ちると発症しやすくなります。

免疫力を維持するためにできること

性病の感染予防において重要なのは免疫力の維持です。
体調を崩しやすい傾向がある方は、以下の方法を実践し、免疫力向上に努めましょう。

栄養バランスの取れた食事

  • ビタミン・ミネラル豊富な野菜納豆ヨーグルトなど発酵食品を摂取
  • しょうが根菜など体を温める食材も免疫アップに効果的

無理のない運動

  • ウォーキング、ヨガ、ストレッチなど軽めの運動で血流やリンパの流れを改善
  • 息切れするような強すぎる運動は逆に免疫を下げる原因に

質の良い睡眠

  • 深い眠り(ノンレム睡眠)で成長ホルモンが分泌され免疫力を強化
  • 入浴は就寝1時間前、照明は暗めに、枕やベッドは自分に合ったものを使用

感染を防ぐ具体的な予防法

性感染症を防ぐためには、日々の生活を送るうえで対策を徹底することが重要です。
以下の内容を実践し、性感染症予防に努めましょう。

  • コンドームを必ず使用する
    膣性交だけでなく、口腔性交・肛門性交でも有効
  • 免疫力が落ちているときは性行為を控える
    体調不良や強いストレスを感じているときは感染リスクが高まる
  • 清潔な環境で性行為を行う
    性器の清潔保持、寝具やタオルの衛生管理も重要
  • 予防ワクチンの接種
    HPVワクチンやB型肝炎ワクチンは有効な予防策

パートナーと一緒に検査を受ける大切さ

性感染症は自分が気づかなくてもパートナーにうつしてしまうことがあります。

  • 少しでも不安があるときは、二人で一緒に性病検査を受ける
  • 無症状でも感染していることがあるため、定期的な検査が安心につながる
  • 検査は医療機関のほか、匿名で利用できる保健所や郵送検査キットも活用可能

感染を早期に発見すれば、治療も早く効果的に行えます。

まとめ

  • 免疫力が低下すると性感染症の感染リスクは高まる
  • ヘルペスカンジダなどは免疫低下で再発しやすい
  • 栄養・運動・睡眠を整えて免疫力を維持することが予防につながる
  • コンドームの使用、ワクチン接種、清潔な生活環境も感染防止に有効
  • 不安を感じたらパートナーと一緒に検査を受けることが大切

性感染症は特別な病気ではなく、誰にでも起こり得るものです。
免疫力を意識した生活習慣と定期的な検査で、自分と大切な人の健康を守りましょう。

参考文献

少しでも違和感を感じたら、
一度検査を受けてみませんか?
西梅田シティクリニックで受診をしよう。

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監修医師紹介
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
医療法人 星敬会 理事長
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