HIV

若い世代に急増中!?性感染症の実態と予防法

赤松 敬之(あかまつ たかゆき)

性感染症は若い世代を中心に急増しています。
性感染症に感染すると、知らない間に症状が悪化し、重篤な影響が出る可能性があるでしょう。

本記事では、性感染症の実態と予防法について解説します。
病気を未然に防ぎ、自身の健康を守りましょう。

なぜ若年層に多い?性感染症が急増する背景とその原因

性感染症患者が最も多い年代は、20代です。
この要因として挙げられるのが、性感染症に関する予防法や対処法の知識が欠如している点です。
予防法や対処法を知らず不特定多数の方と性行為をすると、知らない間に感染が拡大する原因になります。
また性感染症のなかには、自覚症状が出にくいものがあり、知らない間に感染が広まるリスクがあるのが特徴です。

性感染症は、性行為をするすべての人に感染のリスクがあります。
正しい対処法や予防法に関する知識を身につけましょう。

無症状が怖い!感染に気づきにくい性感染症の種類と症状

感染に気づきにくい性感染症の種類と症状を解説します。
以下に該当する症状がある場合は、専門の医師に相談してください。

クラミジア

クラミジアは、日本で最も感染者が多い性感染症です。
セックスのみならず、クンニリングスやフェラチオ、素股といった行為でも感染します。
感染力が強く、感染者と性行為をすると、30%前後の確率で感染するとされています。
不特定多数の方と性行為をしていると、感染する可能性が高まるでしょう。

クラミジアは自覚症状が出にくい性感染症です。
そのため、知らない間に感染し、身近な人へ移る可能性があります。
男性が感染すると、男性不妊の原因になります。
また、女性の場合は、不妊症に加えて、流産のリスクが高まるのが特徴です。
出産を検討している方の場合は、大きなリスクになります。

クラミジアに感染すると、HIVの感染確率を高めるとされています。
具体的には、感染確率が3〜5倍になるとされているため、症状が悪化しない間に治療することが重要です。

梅毒

梅毒は年々感染者数が増加しているとされる性感染症です。
日本のなかでも感染者数が増えているのは東京と大阪とされています。

梅毒感染者の約7割は性風俗店やデリヘル利用者です。
感染の原因としては、クラミジアと同様に、セックスやクンニリングス、フェラチオや素股でも感染します。

感染力も強く、感染者と性行為をすると、15〜30%の確率で感染するとされています。
自覚症状はほとんど出ず、湿疹やしこりが起きたとしてもすぐに消えるため、気づかないうちに進行するのが特徴です。

従来、梅毒は治療法がなく、不治の病とされていましたが、現在は早期治療ができれば完治します
感染してから時間が経過すると、治療期間が長引き、その分の費用が発生するため、異変を感じたら速やかに検査を受けることが大切です。

B型肝炎

B型肝炎は一度感染すると治療が困難であり、少しずつ肝臓が悪影響を受け、肝臓がんを引き起こす要因になる性感染症です。
感染力が高く、セックスやオーラルセックスに加えて、キスだけでも感染することがあります。
感染しても、数年〜数十年は症状が起こらない場合があります。
この場合、検査をしなければ、感染の有無がわかりません。

HIV

HIVに感染すると、エイズを発症し、命に関わることがあります。
しかし、近年では、検査を受けない方が増加傾向にあります。
とくにエイズを発症してから病院を受診する患者さんが増えているのが現状です。
HIVに感染したとしても、早期治療ができれば、エイズを発症することなく過ごせます。

性感染症予防に大切な「知識」と「行動」若い世代にできること

性行為をしたあと、いつもと様子が異なる場合は、速やかに検査を受けることが重要です。
そのうえで、陽性判定を受けた場合は、治療に専念しましょう。
10代の方の場合、とくに保護者やパートナーに感染した事実を伝えたくないと感じるケースがあるでしょう。
このように感じる方は、匿名で検査できる保健所を利用してください。
また、必要に応じて郵送検査キットを使用するのも一つの手段です。

パートナーとの話し合いがカギ!性感染症予防のためのコミュニケーション

性感染症を予防するためには、パートナーとしっかりコミュニケーションをとることが重要です。
性行為をする際は、相手と信頼関係を築いたうえで、おこないましょう。
また、性感染症を予防するための手段として、コンドームを必ず使用してください。
性的接触を介することで発症する性感染症を予防する効果が期待できます。

自分だけでなく、大事なパートナーの健康を守るためにも、お互いに十分話し合い性感染症予防に努めましょう。

もし感染したらどうする?早期対応と治療の流れ

もし「感染したかも?」と思ったら、保健所や病院(産婦人科・婦人科・内科・性病科・皮膚科・泌尿器科)を受診してください。

受診後、陽性判定を受けた場合は、なるべくパートナーに同行してもらってください。
自分が性感染症にかかっている場合、相手も感染している可能性があるからです。
たとえ自覚症状がなかったとしても、感染のリスクがあるため、油断しないようにしましょう。

少しでも違和感を感じたら、一度検査を受けてみませんか?
西梅田シティクリニックで受診をしよう。

少しでも違和感を感じたら、
一度検査を受けてみませんか?
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監修医師紹介
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
医療法人 星敬会 理事長
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