性病の知識

性病検査キットで陽性が発覚したらどうすればいい?

赤松 敬之(あかまつ たかゆき)

「性病検査キットで陽性が判定した場合どうしたらいい?」
性病検査をこれからおこなう人の中には、このように疑問を感じるケースがあるのではないでしょうか。
もし陽性判定が出た場合は、速やかに医療機関を受診しなければなりません。
なぜなら性病は感染力の強い疾患であり、知らず知らずのうちに周りの人にウイルスを蔓延させてしまうリスクがあるからです。
本記事では、性病検査キットの使い方や性病の種類ごとの治療法について解説します。
性病に関して正しい知識を習得し、必要に応じて適切な検査・治療を受けましょう。

性病検査について

性病検査は、調べたい性病によって種類が異なります。
性病検査キットで調べられる性病はおもに以下のとおりです。

性病検査キットによっては、上記の項目すべてを検査できるものもあれば、1種類や2種類の性病しか検査できないものもあります。

性病検査キットの使い方

性病検査キットは、性病によって検体を採取する箇所が異なります。
たとえば、クラミジアの場合、性器から検体を採取する場合は尿または腟分泌液を採取する必要があります。
また、咽頭の場合はうがい液を口に含み、顔を上に向けてうがいをおこない、コップに吐き出して検体を採取します。
採取した検体は、所定の場所へ発送し、検査がおこなわれたあと最短で翌日に結果がわかるでしょう。

万が一性病検査キットで陽性だった場合はどうする?

万が一、性病検査キットで陽性だった場合は、以下3つの処置をおこないましょう。

  • 医療機関で治療を受ける
  • パートナーにも検査を勧める
  • 治療後の再検査を受ける

性病は、自然治癒することがない疾患です。
また、放置すると症状が悪化し、重篤な健康被害を引き起こすおそれがあります。

陽性判定を受けた場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
また、自身が性病に感染していることが判明したら、パートナーも性病に感染している可能性があります。

そのため、 パートナーにも性病検査を受けるよう勧めることをおすすめします。
「自分に限って感染していることはないだろう」このように油断する人がいますが、安易に考えると、体の異変に気づけずに命の危険につながるケースがあります。

必ずパートナーにも性病検査のことを理解してもらい、感染しているリスクを伝え、検査を受けてもらいましょう。

性病は治療薬を服用後、再検査を受け、最終確認をして治療が完了します。
決して治療薬を服用したから終わりではありません。

性病の治療はどんなことをする?

性病の治療は、性病の種類によって異なります。以下を参考に、治療法を把握しておきましょう。

性病治療法
梅毒飲み薬または注射で治療する。
飲み薬の場合は2〜4週間、注射の場合は1〜3回接種する。
淋菌感染症注射または点滴を打つ。
多くの場合は1回で終わるが、体の状態によっては薬が必要になることもある。
性器クラジミア飲み薬を1〜7日間服用する。
性器ヘルペス飲み薬を5〜10日間服用する。
また、塗り薬を処方することもある。
尖圭コンジローマ塗り薬を使用する。
外科的治療(手術など)が必要な場合もある。
性器伝染性軟属腫塗り薬を使用するか、ピンセットでつまみ取る。
腟トリコモナス症飲み薬を10日間程度服用する。
細菌性腟症腟の中に入れる薬を6日間ほど使用する。
ケジラミ症専用のシャンプーで洗い、3〜4日間ごとに3〜4回繰り返す。
性器カンジダ症腟の中に薬を挿入する。
非クラミジア性非淋菌性尿道炎飲み薬を1〜7日間服用する。
軟性下疳飲み薬を1〜7日間服用する。潰瘍の部分には塗り薬を使用する。
HIV感染症/エイズ専門の医療機関で治療を受ける。

性病検査を受けた方がいい理由

性病検査を受けたほうがいい理由は、性病自体が無症状のまま進行するリスクがあるからです。

性病は症状が出ていなければ対処しなくていいものではありません。
ましてや自然治癒するものではないのです。

そのため、性病を予防する意味でも定期的に検査を受けることは大切です。
とくに仕事柄不特定多数の人と性行為をおこなう人の場合は、定期的に性病検査を受ける必要があります。

「自分に限って性病は感染することがないだろう」

このように安心していても、実際に性病検査をすると、陽性判定になる人がいます。
性病は誰しもが感染するリスクのある物です。

決して安易に考えず、最悪のケースを想定して検査を受けましょう。
性病は、大事な人を危険にさらす可能性のあるものです。

自分だけでなく大事なパートナーを守るためにも、コンドームなどをつけて性感染症の予防をしていきましょう。

性行為後、もし体調不調でいつもと様子が異なる場合は速やかに医療機関を受診し、検査・治療を受けてください。

少しでも違和感を感じたら、一度検査を受けてみませんか?
西梅田シティクリニックで受診をしよう。

少しでも違和感を感じたら、
一度検査を受けてみませんか?
西梅田シティクリニックで受診をしよう。

監修医師紹介
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
医療法人 星敬会 理事長
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