性病の知識

性病検査ってなぜ必要?【検査種類別】検査すべきタイミングについて解説します

赤松 敬之(あかまつ たかゆき)

性病検査が必要な理由は?

性病検査はなぜ必要なのか。

それは、性病に気づかず放置すると症状が悪化し、取り返しのつかない事態を招く可能性があるからです。初期症状でほとんど異変を感じない方であっても、症状が悪化するにつれて感染範囲が拡大し、痛みなどが増大するケースがあります。

性病は放置しては危険です。場合によっては気づかないうちに性病に感染し、大事なパートナーにまで感染する機会を与えてしまいます。

このような事態を防止するために、性病検査は必要不可欠です。

自身や大事なパートナーが健康的な生活を送る上でも重要なものになります。

【性病検査別】検査すべきタイミングとは

性病には種類ごとに検査すべきタイミングがあります。

適切なタイミングで性病検査を実施することで、より効果が得られるでしょう。

それぞれのタイミングについて詳しく解説します。

性器検査

男性の場合は、主に尿検査で性器検査を行います。

初尿(出始めの尿)を検査することで、尿道分泌物が検査しやすくなるのが特徴です。

女性の場合の採取物は、頸管粘膜です。

膣の内側の粘膜を綿棒でこすって採取した分泌液、または腟分泌液を使って検査します。

いずれも痛みを伴わない検査であるため、比較的負担が少ないと言われています。

性器検査を行うことで、主に以下の性病・疾患が判別可能です。

  • 淋菌
  • トリコモナス
  • カンジダ
  • 一般細菌
  • 尿道炎
  • クラミジア
  • マイコプラズマ
  • ウレアプラズマ

検査できるタイミングは疑わしい行為後、1週間以上が経過してからです。

喉の検査

喉の検査では、うがい検査がメインになります。

うがい検査では、生理用食塩水を口に含み、10〜20秒間うがいを行うのが一般的です。

吐き出したうがい薬を検査することで検査が可能になります。

上記に加え、喉の粘膜を綿棒で拭う検査も可能です。

特にオーラルセックスが原因で起こる性病を検査するのに適した方法になります。

喉の検査を行うことで、主に以下の性病・疾患がわかります。

  • クラミジア
  • 淋菌
  • ウレアプラズマ
  • マイコプラズマ

検査できるタイミングは疑わしい行為後、1週間が経過してからです。

皮膚検査

皮膚検査では、陰部の皮膚から発生した分泌物を採取して検査するのが一般的です。

綿棒で拭うため、比較的痛みや負担なく検査が可能になります。

皮膚検査をすることで、主に以下の性病・疾患が判別可能です。

  • カンジダ
  • 性器ヘルペス
  • トリコモナス

検査できるタイミングは疑わしい行為後、24時間が経過してからです。

血液検査

血液検査では、必要な血液を肘の内側の静脈から血液を採取します。人によっては血管が出にくい方もいます。この場合は足や手の甲で採血する場合もあるでしょう。

健康診断などで採血する場合より、比較的少量の血液で問題ない場合が多いです。そのため針も細いものが使用されるケースが多く、比較的痛みを感じない状態で検査できるでしょう。

血液検査をすることで、主に以下の性病・疾患がわかります。

  • HIV
  • 梅毒
  • B型肝炎
  • C型肝炎

検査できるタイミングは疑わしい行為後1ヶ月は経過していなければなりません。症状によっては8ヶ月経過しなければならない場合もあります。

視診

視診は、患部を目で見ることで診察する検査方法です。痛みなく負担がかからない点と、短時間で済む点が特徴です。視診を行うことで、主に以下の性病・疾患がわかります。

  • 性器ヘルペス
  • 尖圭コンジローマ
  • 毛じらみ

視診による検査は、基本的にできもの等がある場合に行います。

性病検査する際はセット検査がおすすめ

性病検査において「セット検査」があることをご存知でしょうか。セット検査とは、複数の病原体が検査できる検査のことです。複数の性病に感染している方にとっては早期発見・早期治療につながります。

性病にかかる場合、1つの種類にのみ感染しているケース以外にも、同時に複数の性病に感染しているケースがあります。このようなケースに有効なのがセット検査です。

性病は放置する期間が長引くほど、重篤化するリスクが上がります。重症化する事態を防ぐためにも、セット検査を行い、網羅的に検査する必要があるでしょう。

正しい知識をもって性病検査をしよう

性病は種類ごとで潜伏期間や治療法、検査方法が異なります。大事なのは正しい知識を持ち、適切なタイミングで最適な治療方法を選択することです。そして、放置することで重篤化する可能性があることも忘れてはいけません。

「自分に限って性病にかかっていることはないだろう」

こう思って実際に検査してみたら、性病に感染していた。このようなケースも起こり得ます。性病は思わぬタイミングで症状が出ることがあります。自身や大事なパートナーが健康的な毎日を送るためにも、正しい知識を身につけ、最適なタイミングで性病検査を行いましょう。

少しでも違和感を感じたら、一度検査を受けてみませんか?
西梅田シティクリニックで受診をしよう。

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監修医師紹介
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
医療法人 星敬会 理事長
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