性病の知識

性感染症の検査は無料でも受けられる!?どこで受けることができるの?

赤松 敬之(あかまつ たかゆき)

「性感染症の検査は無料で受けられる?」
性行為後、体調不良になり、このような疑問を感じる方がいるのではないでしょうか。
性病は放置すると、知らない間に症状が悪化し、重篤な健康被害を引き起こすケースがあります。
本記事では、性感染症の概要や検査方法・治療方法を解説します。
体調不良が起こり、性感染症の感染の疑いがある方は速やかに検査を受けましょう。

性感染症とは

性感染症とは、別名STI(Sexually-transmitted Infections)と呼ばれ、性的接触を介して感染する感染症です。
たとえば、セックスやオーラルセックス(口腔性交)、アナルセックス(肛門性交)などで感染するケースがあります。

性感染症にかかると、痛みやかゆみのような症状が出たり、不妊症や深刻な合併症を引き起こしたりします。
また、妊婦が性感染症に感染すると、母子感染によって生まれてくる赤ちゃんが先天性の障害をもつこともあるでしょう。

性感染症は、感染しても症状が出ない場合があるため、発見が遅れる可能性があります。
気づかないうちに大事なパートナーを感染させてしまうこともあるため、性行為後に異変を感じる場合は、速やかに検査を受けることが大切です。

性病検査について

一般的に、性病検査を受ける場合は、医療機関や保健所で実施します。
おもな検査方法は、尿検査やおりもの検査、血液検査や視診などです。

保健所によっては、匿名かつ無料で梅毒やHIVなどの性感染症の検査が受けられます
HIV検査の場合、以下2種類の手段があります。

  • HIV通常検査:結果がわかるまでに1週間程度かかる
  • HIV即日(迅速)検査:当日結果がわかる

レディースデーや夜間・休日検査が設けられている場所もあるため、気になる方は積極的に利用しましょう。

感染症の症状・検査・治療法

性感染症の症状・検査・治療法は、感染症の種類によってさまざまです。
性感染症にかかった際、迅速に検査・治療へ進行できるよう、それぞれの種類ごとの概要を把握しておきましょう。

クラミジア

クラミジアの男女別の症状は以下のとおりです。

男性女性
精巣付近が腫れて発熱する尿道から膿が出るかゆみを感じる排尿時に痛みを感じる軽い下腹部の痛みを感じる喉に違和感がある不正出血する性交時の痛みを感じる不妊の原因になる

検査する際は、尿や尿道・子宮頸部からの分泌物を採取し、PCR検査などをおこないます。治療時は、抗菌薬を使用します。
必ずパートナーと一緒に治療してください。

梅毒

梅毒の症状は以下のとおりです。

  • 性器や口内に小豆から指先程度のしこりや、痛みの少ないただれができる
  • かゆみ・痛みのない発疹が手のひらや足の裏などに広がる

治療をせず放置すると、数年間から数十年の間に血管や心臓、脳などの複数の臓器に異変が起き、場合によっては死に至るケースがあります。
検査する場合は、医師による診察と血液検査を受けなければなりません。治療する際は、ペニシリン系の抗菌薬を使用します。
必ずパートナーと一緒に治療してください。

淋菌感染症

淋菌感染症の男女別の症状は以下のとおりです。

男性女性
精巣のあたりが腫れて発熱する尿道から黄色い白みがかった膿が出る排尿時の激しい痛みを感じる不妊の原因になる不正出血や性交時の痛みを感じるおりもの増加する下腹部に痛みを感じる発熱する喉に違和感がある

検査する際は、尿や尿道・子宮頸部からの分泌物を採取し、PCR検査や培養検査をおこないます。
治療時は、抗菌薬を使用します。
必ずパートナーと一緒に治療してください。

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマの男女別の症状は以下のとおりです。

男性女性
陰のうや亀頭、肛門の周囲に薄ピンク・白・茶色のイボができるかゆみを感じる軽い痛みを感じる膣や外陰部、肛門の周囲に薄ピンク・白・褐色のカリフラワー模様のイボができるかゆみを感じる軽い痛みを感じる

医師による診察を受けたあと、薬を患部に塗る治療・外科治療でイボを取り除く必要があります。

性器ヘルペス

性器ヘルペスの男女別の症状は以下のとおりです。

男性女性
感染当初に発熱が起こる足の付け根のリンパ節に痛みや腫れを感じる尿道から分泌物が出る肛門や性器に痛みやかゆみが出る1ミリから2ミリ程度の潰瘍や水疱ができる感染当初に発熱が起こる足の付け根のリンパ節に痛みや腫れを感じる排尿時の痛みや排尿障害が起きる大陰唇・小陰唇・膣前庭部・会陰部にかけて痛みやかゆみのある水疱や潰瘍ができる

検査する際は、医師による診察をおこなったうえで、水ぶくれの一部をこする検査(顕微鏡での観察や抗原検査、PCR検査)をおこないます。
治療時は、抗ウイルス薬や炎症を抑える薬を使用します。
必ずパートナーと一緒に治療してください。

正しい知識をつけて、定期的な検査を受けよう

性病対策をおこなうためには、正しい知識を身につけ、定期的に検査を受けることが重要です。

性病によっては、感染しても症状が出ない場合があります。
定期的に検査することで、自身の健康を維持することにもつながるため、積極的に医療機関を受診してください。

少しでも違和感を感じたら、一度検査を受けてみませんか?
西梅田シティクリニックで受診をしよう。

少しでも違和感を感じたら、
一度検査を受けてみませんか?
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監修医師紹介
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
医療法人 星敬会 理事長
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