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免疫力が低下すると性感染症にかかりやすくなる?予防のための取り組みとは

赤松 敬之(あかまつ たかゆき)

「免疫力が低下すると性感染症にかかりやすくなる?」
性行為のあとから体調不調になり、このような不安を感じることはないでしょうか。

免疫力が低下した状態を放置すると、性感染症の感染リスクが高まることがあります。
性病というと、特別な病気と思われがちですが、風邪をひくときと同じで免疫力にも関係があります。

本記事では、免疫力低下によるリスクや対策について解説します。
日々の生活を送るうえで実践できる方法を試し、性病対策を徹底しましょう。

免疫力が病原菌から守る働きをします

免疫力が下がりやすいのは夏と言われていますが、季節の変わり目も生活習慣が乱れやすいので注意が必要です。
免疫力とは、病原体が体内に侵入するのを防ぐために必要な力を指します。

たとえば、咳やくしゃみは免疫反応の代表です。
ストレス睡眠不足などが続くと、免疫力が下がり、風邪などの症状が出やすくなります。

免疫力が低下すると、性病の病原菌も侵入しやすくなる

免疫力が下がると、性感染症の病原菌も体内に侵入しやすくなり、性病の感染リスクが高まります。
また、もともと体内に潜伏していた病原菌が活性化し、症状が出やすくなることもあるでしょう。
たとえば、ヘルペスウイルスの場合、一度感染すると完治後も体内に潜伏し続けます。
この状態で免疫力が下がると、ウイルスが増殖し、症状が出やすくなります。

上記以外にも、カンジダ菌はもともと腟内に存在することが多いカビの一種であり、免疫力が下がると菌が増殖して症状が出やすくなるのが特徴です。

性病感染を防ぐためにも、免疫力を維持するための対策を徹底していくことが求められます。

性病の感染予防においても免疫力を保つことが大切

性病の感染予防において重要なのは免疫力の維持です。
体調を崩しやすい傾向がある方は、以下の方法を実践し、免疫力向上に努めましょう。

栄養バランスに配慮された食事を心がける

栄養バランスに配慮された食事を心がけることで、免疫力が向上し、性病にかかるリスクが下げられます。
たとえば、ビタミンを豊富に含む野菜納豆ヨーグルトなどを食べると、免疫力アップに役立つでしょう。

また、体を温める作用を持つ根菜しょうがなどを食べると、より免疫力が高められるため、おすすめです。

負荷がかかりすぎない程度の運動を心がける

適度な運動を継続することで、リンパや血流の流れが改善され、免疫細胞の機能が向上すると考えられています。
ただし、負荷がかかりすぎるとストレスを感じ、免疫力を下げる原因になります。
運動する際は、負荷がかかりすぎないウォーキングヨガストレッチといったものがおすすめです。

目安として、息を切らしてしまうような運動は負荷がかかっている可能性があるため、控えるようにしましょう。

質の高い睡眠を心がける

深い睡眠である「ノンレム睡眠」の最中に分泌される成長ホルモンが出ると、免疫機能の強化につながります。
深い睡眠ができるようになるためには、睡眠の質を高める必要があります。

以下の方法を実践すると睡眠の質が高まり、免疫力アップにつながるため、試してみてください。

  • 就寝1時間前に入浴する
  • 体にフィットしやすいベッドや枕を使用する
  • 就寝前に照明を暗めに設定する

感染の予防方法

性感染症を防ぐためには、日々の生活を送るうえで対策を徹底することが重要です。
以下の内容を実践し、性感染症予防に努めましょう。

コンドームを使用する

コンドームを使用することで、性感染症の病原体が体内に侵入するのを防ぎやすくなるため、性病感染の防止につながります。
性行為をする際は、必ずコンドームを装着しましょう。

とくに不特定多数の方と性行為をする場合、感染リスクが高まります。
コンドームの装着を忘れることがないよう注意してください。

免疫力が低下しているときには性行為をしない

免疫力が低下しているときに性行為をすると、健康なときよりも性感染症の感染リスクが高まります。
体調がすぐれないときや、ストレスがたまっているときは、性行為をしないようにしましょう。

清潔な環境下で性行為をする

性器が清潔でない状態の相手と性行為をすると、性感染症のリスクが高まります。
また、ベッドや枕が不潔になっている場合も同様です。
性行為をする前に、清潔な環境になっているかを確認することが重要です。

パートナーがいる人は、少しでも不安なことがあれば、パートナーと一緒に検査をしよう

「性病かも?」
このように不安を感じたら、迷わず性病検査を受けることをおすすめします。
可能であれば、パートナーと一緒に性病検査を受けておきましょう。
相手に自覚症状が出ていなかったとしても、実際は性感染症に感染しているケースがあるからです。

性病を放置すると、症状が悪化し、大きな健康被害が出るリスクがあります。

大事なパートナーや自分の健康を守るためにも、決して油断することなく、確実に性病検査を受けておきましょう。

少しでも違和感を感じたら、
一度検査を受けてみませんか?
西梅田シティクリニックで受診をしよう。

少しでも違和感を感じたら、
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西梅田シティクリニックで受診をしよう。

監修医師紹介
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
医療法人 星敬会 理事長
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