性病の新しい予防方法!?淋病に予防ワクチンがあるって知ってた?

「性病の予防」と聞くと、コンドームの使用やパートナーとの関係に気をつけることが一般的ですが、実は 淋病を予防できるワクチン があるのをご存じですか?
性病の正しい知識がないと、適切な対策ができずに不安を感じることもあるでしょう。
本記事では、淋病の予防につながるワクチンについて解説します。
効果や接種回数、費用の目安も紹介するので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
淋病とは

淋病は、主に性行為を通じて淋菌が粘膜や分泌物と接触することで感染する性感染症のひとつです。
また、手指やタオルなどを介して感染するケースもも報告されており、さらに母子感染によって新生児にうつることもあります。
淋病に感染すると、男女で次のような症状が現れる可能性があります。
淋病の症状(女性)
女性が淋菌に感染した場合、以下の症状がみられることがあります。
- 不正出血が起こる
- 性交時に痛みを感じる
- おりものの量が増える
- 黄緑・黄色のおりものが出る
- 外陰部に軽いかゆみや腫れが生じる
- 頻尿や排尿痛などの膀胱炎のような症状が現れる
女性の場合、症状が出にくいことが特徴で、半数以上の人が無症状のまま経過するとされています。
淋病の症状(男性)
男性が淋菌に感染した場合、以下の症状がみられることがあります。
- 精巣上体(副睾丸)が腫れる
- 排尿時に激しい痛みを感じる
- 尿道のかゆみや熱感・不快感が出る
- 尿道から白〜黄色の膿が大量に出る
男性の場合、女性に比べ症状が激しい傾向にあります。
淋病予防ワクチンとは

淋病の予防には、髄膜炎菌ワクチン(Bexsero) が効果的な手段のひとつとされています。
このワクチンは、髄膜炎菌に対する広範囲の免疫反応を引き起こし、性行為を通じた淋病の感染リスクを軽減できる可能性があると考えられています。
髄膜炎とは?
髄膜炎は、脳や脊髄を覆う膜に炎症が発生する病気です。
世界の一部地域に発生している髄膜炎菌B型の対策として、渡航者を対象にワクチン接種されてきたのが髄膜炎菌ワクチンです。
現在、日本では「メナクトラ®」や「メンクアッドフィ®」と呼ばれる4価(血清型A・C・Y・W-135)結合型ワクチンが販売されています。
これらは「血清型B」をカバーできないため、対応可能な髄膜炎菌B型のワクチンが必要になり、髄膜炎菌ワクチンが求められるようになりました。
効果について
髄膜炎菌ワクチンが淋病予防に効果をもつ理由は、髄膜炎菌B型と淋菌が非常に似た構造をしているためです。
研究結果
- 2004年のフランスの研究 では、髄膜炎菌B型ワクチンが淋病の感染リスクを約51%低減できるという報告がされています。
- オーストラリアのモデル研究 では、3年ごとのワクチン接種が望ましい との結論が示されています。
淋病と髄膜炎菌の関係
- 髄膜炎菌 → Neisseria meningitidis
- 淋菌 → Neisseria gonorrhoeae
この2つは 「Neisseria」属に分類され、遺伝的に80〜90%の類似性をもっています。
この遺伝的な近さが、髄膜炎菌ワクチンによる淋病予防効果が期待される理由です。
接種回数や費用など

髄膜炎菌ワクチンは、1回目の接種から1ヶ月以上の間隔を空けて、計2回接種する必要があります。
費用の目安
- 1回あたり約25,000円
副作用
接種後には、以下のような 軽微な副作用 がみられることがありますが、これらの症状は数日以内に治まることがほとんどです。
- 接種部位の腫れや痛み
- まれに発熱や疲労感
現在、日本では「メナクトラ®」や「メンクアッドフィ®」といった 4価(血清型A・C・Y・W-135)結合型ワクチンが販売されています。
ただし、これらは髄膜炎菌B型には対応していないため、淋病予防には髄膜炎菌B型に対応したワクチン(Bexseroなど)が必要となります。
ワクチンを接種するかお悩みの方へ

「ワクチンを接種したほうがいいのか分からない…」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか?
以下に該当する方は、淋病のリスクが高いためワクチン接種を検討することをおすすめ します。
- 性風俗業で働いている方
- 最近、淋病または他の性感染症に感染したことがある方
- 症状の有無にかかわらず、淋病と診断されたことがある方
- 不特定多数の方と性行為をする機会がある方
- コンドームを使用せずに性行為をしたことがある方
治療が難しくなっている淋病
現在、淋病に有効な治療薬として挙げられるのが「セフトリアキソン」です。
第一選択薬として注目されているものの、その有効性は極めて低いと考えられています。
淋菌は日本だけでなく世界的に広がっており、今後も感染者が増加する可能性が高いです。
また、セフトリアキソンに アレルギーがある場合は治療が困難になるため、感染しないための予防策がより重要になってきています。
大切な人のためにも、予防を徹底しよう
「淋病を予防したい」「自分だけでなく、大切なパートナーの健康を守りたい」
このように考えている方は、淋病への理解を深めておくことが大切です。
淋病に関する正しい知識を持ち、必要に応じてワクチン接種を検討しましょう。
予防の意識を高め、万全の対策をとることで、自分自身の健康だけでなく、大切な人を守ることにもつながります。

少しでも違和感を感じたら、
一度検査を受けてみませんか?
西梅田シティクリニックで受診をしよう。
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