淋病予防ワクチンはある?最新研究と効果・費用をわかりやすく解説

性感染症(性病)の予防といえば「コンドームの使用」や「パートナーを限定する」ことが一般的です。
しかし、近年では淋病の予防につながるワクチンが注目されています。
本記事では、淋病の基礎知識、症状、ワクチンの効果や接種回数・費用、そして日常でできる予防策について解説します。
淋病とは
淋病は、「淋菌」という細菌が粘膜に感染することで発症します。
主な感染経路は膣性交・肛門性交・オーラルセックスですが、母子感染やタオル・手指を介した感染も報告されています。
女性の症状
- 不正出血
- 性交時の痛み
- 黄緑色や黄色のおりもの増加
- 排尿痛や頻尿
- 外陰部の軽い腫れやかゆみ
女性は半数以上が無症状で経過するため、知らない間に感染・拡大させてしまうことがあります。
男性の症状
- 激しい排尿痛
- 尿道のかゆみ・熱感・不快感
- 尿道から白〜黄色の膿が大量に出る
- 精巣上体(副睾丸)の腫れ
男性は女性に比べて症状が強く出やすい傾向があります。
淋病予防ワクチンとは?

淋病の予防に期待されているのが髄膜炎菌ワクチン(Bexsero®など)です。
- 髄膜炎菌と淋菌は同じ「Neisseria属」に属し、遺伝的に80〜90%の類似性を持つ
- 髄膜炎菌ワクチンを接種すると、淋菌にも交差反応による免疫が働く可能性がある
研究報告
- フランス(2004年):髄膜炎菌B型ワクチンが淋病リスクを約51%低減
- オーストラリアのモデル研究:3年ごとの接種が望ましいと提案
まだ研究段階ですが、性感染症予防の新しい選択肢として注目されています。予防効果が期待される理由です。
ワクチンの接種回数・費用・副作用
- 接種回数:1回目接種 → 1か月以上あけて2回目
- 費用目安:1回あたり約25,000円
- 副作用:接種部位の腫れ・痛み、まれに発熱や倦怠感(多くは数日で改善)
※現在日本で広く流通している「メナクトラ®」「メンクアッドフィ®」は髄膜炎菌4価(A・C・Y・W-135)対応ですが、淋病予防にはB型対応ワクチン(Bexsero®など)が必要です。
ワクチン接種を検討すべき人

「ワクチンを接種したほうがいいのか分からない…」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか?
以下に該当する方は淋病リスクが高いため、接種を考える必要があります。
- 風俗業に従事している方
- 過去に淋病や他の性感染症にかかったことがある方
- 不特定多数の相手と性行為を行う方
- コンドームを使わずに性行為をしたことがある方
治療が難しくなっている淋病
淋病の治療薬は「セフトリアキソン」が第一選択ですが、薬剤耐性菌(耐性淋菌)が増加しています。
- 世界的に耐性菌が拡大
- 日本でも耐性化が進行中
- セフトリアキソンにアレルギーがある場合、治療が困難になることも
だからこそ「感染しないための予防策」が重要視されています。
日常でできる予防策
- 性行為時は必ずコンドームを使用(膣・肛門・オーラルすべて)
- 不特定多数との性行為を避ける
- 定期的に性病検査を受ける(無症状でも感染している可能性あり)
- ワクチン接種を活用し、感染リスクを下げる
まとめ
- 淋病は性感染症の一つで、男女ともに感染しやすく、女性は無症状のまま進行することも多い
- 髄膜炎菌ワクチン(Bexsero®など)は淋病リスクを下げる可能性があると研究で報告されている
- 接種は2回、費用は1回あたり約25,000円、副作用は軽度
- 抗菌薬が効きにくい耐性淋菌の拡大により、予防の重要性が増している
- 予防にはワクチン+コンドーム+定期検査を組み合わせることが大切
性感染症は「予防できる病気」です。
自分と大切な人を守るために、淋病予防ワクチンを含めた最新の対策を取り入れましょう。

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