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定期的に性病検査を受けている風俗なら検査しなくても安心?

赤松 敬之(あかまつ たかゆき)

「性病は、定期的に検査をすれば大丈夫?」
このような疑問を感じる方がいるのではないでしょうか。
性病は、定期的に検査していても感染する場合があります。
場合によっては、症状が悪化し、重篤な健康被害を引き起こすこともあるでしょう。
本記事では、性病検査に関する概要性病対策の方法を解説します。

風俗店の定期検査ってどこまで安心できるの?

風俗店で働く人の場合、不特定多数と頻繁に性行為をすることになるため、性病に罹患するリスクが高まります。
風俗店で仕事をしながら安心して生活するためには、定期的な検査が必要不可欠です。
しかし「検査に行くのが面倒」「家族にバレるのが困る」といった理由で検査を受診しない人が一定数います。
また、風俗店で働いてきたキャリアが長い人ほど根拠のない自信を持ち、検査を受けないケースもあります。
しかし、実際は症状が出ていないだけであり、知らない間に性病に感染していることもあるため、性病対策は必要不可欠です。

定期検査があれば性病の心配はないの?

「定期検査があれば性病の心配はないの?」
このように疑問を感じる方がいるかもしれません。
定期検査をしているからといって、問題がないとは断言できません。
たとえば、年1回の定期検査を受けている人の場合、1回受けたあとの次の検査は1年後です。
この1年間で知らない間に性病に感染し、周りの人を感染させることもあります。
場合によっては、大事なパートナーに性病をうつしてしまい、重篤な健康被害に発展することもあります。
自身だけでなく、周りの方や大事なパートナーを守るためには定期検査に加えて、性病予防を実践することが重要です。

検査だけじゃダメ?自分でもできる性病予防

性病を予防するためには、自身の努力も必要です。
たとえば、性行為の際にコンドームを使用すると、性病予防の効果があります。
性病は、性病感染者の皮膚や粘膜に接触したり、精液や腟分泌液などが体内に入り込んだりすることで発症します。
コンドームを装着して性行為をすると、粘膜との接触や精液や腟分泌液などの侵入のリスクが低減できるため、必ず使用しましょう。
また、性行為の際に相手を限定することも大切です。
不特定多数の人と性行為をすると、性病感染のリスクが高まります。
性病に感染した場合、誰から感染したのか相手を特定するのが難しくなることもあるでしょう。
一方で、信頼できるパートナーとの性行為であれば、ある程度安心できることもあります。
とくに性病検査を定期的に受けている相手の場合、安心感が得られやすいため、性行為をする際は、信頼関係が構築できている人に限定しましょう。

検査結果に油断しない!潜伏期間って知ってる?

「性病の症状は出ていないし、検査結果は問題なかったからもう安心」
このように感じるのは早いかもしれません。
性病は、症状が出ていないだけで体内に潜伏しているケースがあります。
以下の性病ごとの潜伏期間を知っておくことが大切です。

性病の種類潜伏期間
淋病2〜7日間前後
クラミジア7〜21日間前後
梅毒21日間前後
HIV14日間前後
B型肝炎1〜6ヶ月前後
C型肝炎2〜3ヶ月前後
トリコモナス5〜14日前後
カンジダ1〜7日前後
性器ヘルペス2〜10日間前後
尖圭コンジローマ数週間〜8ヶ月前後

上記のとおり、潜伏期間は性病によって異なります。
場合によっては、数ヶ月の潜伏期間を経て、症状があらわれるケースもあるため、油断しないようにしましょう。

安心して楽しむために覚えておきたい自己防衛のコツ

大切な人と安心して性行為をするためには、自己防衛の方法を覚えておくことが大切です。
以下の内容を参考に、実践できるものから取り入れてみましょう。

相手の性器をチェックする

性器にブツブツやイボ、臭いなどがないかをチェックしておくことが大切です。
また、相手が性器にかゆみを感じていたり、下着が汚れていたりしないかも確認しておきましょう。

体調不良の際は性行為を避ける

病気にかかっていたり、怪我があったりすると体の抵抗力が弱まり、性病に感染するリスクが高まります。
そのため、不調を感じる際は性行為をしないようにしてください。
もし、相手が求めてきた場合は、理解してもらえるようしっかり説明しましょう。

性行為の前後はシャワーを浴びる

口の中や皮膚、性器などに侵入した病原菌をきっかけに性病に発展することがあります。
そのため、性行為の前後はシャワーを浴び、体を清潔な状態にしておきましょう。
あわせて歯磨きを徹底しておくのもおすすめです。

性病を予防するためには検査に加えて個人の努力が大切

性病を予防するためには、性病検査だけではなく、個人で取り組めることを実践していかなければなりません。
性行為の際にコンドームを装着したり、相手を選んだりすることが重要です。
自分だけでなく、大事なパートナーを守るためにも、性病対策を徹底しましょう。

少しでも違和感を感じたら、一度検査を受けてみませんか?
西梅田シティクリニックで受診をしよう。

少しでも違和感を感じたら、
一度検査を受けてみませんか?
西梅田シティクリニックで受診をしよう。

監修医師紹介
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
医療法人 星敬会 理事長
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